私の書斎

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※ 今週の一冊

■ 小説

柄刀 一 「幽霊船が消えるまで」〜天才・竜之介がゆく! NON NOVEL
(PENDING)
マーティン・スコット 「魔術探偵スラクサス」 ハヤカワ文庫FT
(PENDING)

■ マンガ

あろひろし 「みこと日記(ダイアリー)」 ジャンプコミックス
(PENDING)
槙村さとる 「Do Da Dancin'」4 ヤングユーコミックス
(PENDING)

※ 先週の一冊

■ 小説

冴木 忍 「夢幻万華鏡」 富士見ミステリー文庫
ジュブナイルなミステリーを提供する文庫シリーズということなんですが、やはりミステリーは人と人との関わりから発生する所為か、ちょっとだけ上の年齢向けかな。ファンタジー作品では有名な冴木さんがミステリに挑戦。明治末期の雰囲気が良く出ていると思います。
水野 良 「魔法戦士リウイ9」 富士見ファンタジア文庫
『湖岸の国の魔法戦士』へとつながる物語の最終編。まだ、主人公リウイが妾腹の王子であることが知られておらず、そして、冒険者として駆け出しであったころのお話です。女性3人+リウイの別名ハーレムパーティーが立ち向かう今回の冒険は、古代魔術師の恋の始末。
東野 司 「青の妖精」よろず電脳調査局ページ11シリーズ 徳間デュアル文庫
『どこでもコンピュータァァァ』世界のよろず問題解決所「ページ11」を舞台にした近未来(?)ロマン。かなり以前の作品(朝日ソノラマ文庫)から数年たった後の世界を描いているのですが、このシリーズ主人公的キャラに浦島かえでを迎えてから方向性がかなり変わってきました。しかし、軽い感じの中にいろいろなものが詰め込まれている作品といえるでしょう。

■ 小説

ロバート・アスプリン&ピーター・J・へック 「銀河おさわがせアンドロイド」 ハヤカワ文庫
「銀河おさわがせ中隊」シリーズ、第4弾。第1巻の訳者あとがきで触れられていたように、「宇宙一の無責任隊長は大富豪」というのは言いえて妙。今回は、フール中隊長を苦々しく思っている宇宙軍の大将の次の手は口うるさい中隊長を新たに赴任させることだった。そのゴタゴタの最中にとぼけたそっくりさんアンドロイドが迷い込み・・・・。前作から、アスピリンのアイデアをピーター・J・へックが書き上げるという形態をとっています。アスプリンは「MYTH」シリーズというファンタジーの人気シリーズも手がけていて、そちらが大変だと言う話もありますが、ほんとのところはどうなんでしょうねぇ。
E・E・スミス 「銀河パトロール隊」レンズマン・シリーズ1 創元SF文庫
あの、“Doc”スミスの作品が新訳により復刊。「宇宙のスカイラーク」と同様スペースオペラの金字塔的作品。バローズの「火星シリーズ」が合本として東京創元社40周年記念出版されてから3年、ついにスペオペの双璧がそろって書店に並び始めることになる。以前とりあげた日本人によるレンズマンシリーズ「サムライレンズマン」と呼応しているようにも思えるが、多分、EE“Doc”スミスの遺族のライセンスにおける対応が柔軟になったおかげであろうと思われます(感謝)。前出の「スカイラーク」シリーズそしてこの「レンズマン」シリーズがなければ、スペオペという分野が開けていたか?というぐらいの作品です。
あかほりさとる 「霊都清掃☆こいまげ」1 カッパノベルス
アニメーションの脚本や原作、そして、ノベライゼーションを手がけて来た作者が書き下ろしで出した小説です。・・・霊的な事件を解決する部署、東京都清掃局第四課。その手段は事件に巻き込まれた女性の浄化された霊力。霊力を得る方法、それは18禁?!。らぶエンターテーメントと題されたこの作品、予定巻数を発刊できるのか?それともオーバーするのか?それは、定かではありません・・・・(合掌)

※ 以前の一冊

■ 小説

夢枕 獏 「陰陽師」〜龍笛の巻  文芸春秋
陰陽師の代名詞とさえなった安倍清明の物語。平安の世の闇の世界描く。何かと闘っているという感覚ではないのであるが、『源博雅』と『安倍清明』の〜「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった〜のくだりに、剣侠小説にも似た男気を感じてしまう。出かけていって淡々と事件(?)を解決してしまうだけで大きな盛り上がりが無いところがまた良い。

■ マンガ

八木 教広 「CLAYMORE(クレイモア)」 集英社 ジャンプコミック
学園ギャグマンガ「エンジェル伝説」の作者が重苦しいヒロイズムの世界を描きはじめました。ジャンプという土壌を考えるといつまで連載できるのかはわかりませんが、意欲作だと思います。・・・舞台は人が妖魔に食われる素材であった世界。妖魔に対抗するただ一つの手段はその血と肉を我が身とすることであった。半人半妖となり妖魔に匹敵する力を手に入れることのできる存在は少女に限られ、外見にふさわしくない巨大な剣を背負った彼女たちはいつしかその剣の名前である「クレイモア」と呼ばれるようになった。・・・ 虚無感と一種のけなげさを持つ主人公の少女の行く末が心配な作品。
弘兼 憲史 「黄昏流星群」(15) 〜 我が愛しの剣星 小学館 ビッグコミック
ビッグコミックオリジナルで連載中の作品。短編連作ではあるが毎回主人公は中年の男女。まさに「黄昏(たそがれ)」世代を主人公にしたものである。今回の作品は、一人の現代女性が江戸初期にタイムスリップ。偶然、宮本武蔵に出会い、共にすごす事になる。彼女が見た宮本武蔵の真実の姿とは?・・・。

■ 小説

秋山 完 「吹け、南の風」〜星戦の熾天子 ソノラマ文庫
なつかしき未来ノスタルジック・フューチャー”を描くことが多い作者。この作品でもあとがきではこの作品世界を調べている伝記作家として登場して、作品に関して書いています。「リバティランドの鐘」のころとはちょっと違い、時代によるちょっと残酷で冷酷な立ち向かえない流れの中でそれぞれの(ちょっと変わっているかもしれないけど普通の)人々が翻弄され、押し流されていく様子を描いています。時代としては、「ペリペティアの福音」のあとを描いています。
秋口ぎぐる・高井信・山本弘 「水色の髪のチャイカ」〜百鬼夜翔 角川スニーカー文庫
TRPG・ガープスのサブセット「百鬼夜行」「百鬼夜翔」をベースにしたシェアード・ワールド・ノベル。人間の「思い」によって妖怪が生まれるという設定のもと、「なぞめいた少女を追う死者の群れ」を描き、スプラッタホラー系のノリを出した作品、「妻子の奇妙なよそよそしさに隠された秘密」でサスペンス・ホラー的な作品、そして人気漫画のキャラクタが新しい妖怪として生まれたというある意味現代的なノリの作品という三作品からできた短編集です。対応範囲が広いので、一つの作品がお気に入りになれば、他のパターンを読み始めるきっかけになるかもしれませんね。

■ 小説

古橋秀之 「サムライ・レンズマン」 徳間デュアル文庫
E.E.スミスのレンズマンシリーズ正統(?)続編。あのキムボール・キニスンが、そして、ドラゴン・レンズマンが・・・。日本発のレンズマンといっていい内容です。ボスコーンを壊滅に追い込んで以降のお話です。主人公は、日系アルタイル人シン・クザク。止水明鏡を駆使する盲目の超戦士。燃える内容、ちょっとラブコメも入ってるかな(つまり、日本的といえば日本的)。一読の価値がある作品に仕上がってます。
田中芳樹 「クレオパトラの葬送」〜薬師寺涼子の怪奇事件簿 講談社NOVELS
あの「ドラよけお涼」シリーズです。なんか政治家・官僚への皮肉を書くと筆がのるようですね。芳樹ワールド好きには、欠かせない作品かもしれません。最近、作品数が減ったので「待ってました」という感じでしょうか。内容は、笑い方のいろんなパターンを経験できますと言うことでしょうか。
新木 伸 「あるある!夢境学園」 ファミ通文庫
ありがちなストーリーが展開すると小説の魅力が少し減少してしまうということがあります。では、ありがちな設定だけを集めてそれだけでストーリーを作ったらどうなるんだろう?そんな小説です。変身体質(孤独系ヒーロー)の主人公が転向してきた夢境学園は、エスパー少女・学ラン番長・くのいち・伝説のスナイパー・格闘少女などなどどこかで聞いたようなでも絶対いないようなヘンな連中が集まる教育界の秘境であったという学園スーパーコメディ。

■ 小説

高橋克彦 「降魔王」 講談社文庫
「蒼夜叉」の続編(?)かな。登場人物が同じです。崇徳院の宿った箱。剣杏之介。綾部万梨子。野々村律子。霊力とエイリアンと宗教・・・。高橋克彦得意の伝奇モノ。文庫書き下ろしということで、時代小説からもとのフィールドに戻ってきた感じです。

■ マンガ

「メロディ」1月号 白泉社
「花とゆめ」をドロップアウトした作家が多数描いている(?)雑誌です。今月から月刊誌に格上げ。その所為か売れ線の作品が移動してきてしまった?しばらく様子見。せっかくの雰囲気が失われていくようなら購入しなくなるかもしれない。

■ 小説

スティーヴァン・ジョーンズ編 大瀧啓裕訳 「インスマス年代記」(上・下) 学研M文庫
HPLにより創作された呪われた街インスマス。この街を描いた小説を「インスマスを覆う影」から「世界の終わり」まで時代を追って編集された短編集。クトゥルフ神話体系を知っているものなら、読んだことのあるような作品から、初出のものまでさまざま。インスマスに絞って集めたのはこれが初めてかもしれません。

■ マンガ

槙村さとる 「imagine29」(3) YoungYOUコミック 集英社
このシリーズの最終巻。ないたいものがみつからない状態の自分に気づき、そして、前進するまでを描く作品。ハッピーエンドなのはご愛嬌。なかなかの作品です。

衛藤ヒロユキ 「魔方陣グルグル」(14) ガンガンコミック エニックス
何も考えないでください。そして、細かいギャグで笑ってください。それだけです。

■ 小説

神坂 一 「月メグル地ノ来訪者タチ」〜クロスカディア(1) 富士見ファンタジア文庫
スレイヤーズなどで知られる作者の新シリーズ。律崩術(クランブル)とよばれる魔法を中心に科学が混在し、ヒュームと呼ばれる人間とファンタジーなどにでてくる種族がすむ世界。戦争などを経て、種族別に分かれて住むむようになって50年、つかのまの平和の中に・・・。ヒーローモノか?ヒロインモノか?どう転がるんでしょうねぇ。